冷えピタとヤケたばこー親への挨拶という落とし穴 前編
38.6分。頭に冷えピタをつけたままタバコに火をつける。ひとくちで気分が悪くなり吐き気でトイレに駆け込む。
時計はもう午前の2時をまわっている。
一体何をやっているんだろう私は。
彼氏とケンカをした。
多分こじれるだろうなと思いながらそうならない事を祈り電話で話し合いをして(熱が出てたから)、途中別れ話が持ち上がり結果保留のまま電話を切った。
ケンカの原因は些細な事だった。
些細な事だけれど、私の仏の顔スタンプは既に3度使いきっていて注意勧告も再三していた事だった為ついに大噴火を起こしおおごとになってしまった。
一度噴火してしまうと次々に誘爆がはじまり、今まで気にもならなかった小さな事もきっかけにあちらこちらで大炎上大会。
勝手に膨れ上がる怒りと、抑えろという理性と、もうどうにでとなれという投げやりさとの間でてんやわんやしてる私に対し彼は見事なまでの静観を決め込みそれがまた私をイラつかせた。
原因の火種が遠くて安全な場所から黙って見てるだけってどういう事なのか。
私は、私よりアタフタして必死になって水を撒き消化活動(主に私をなだめる事)に励む彼の姿が見たかった。
彼の方から謝り、許しを乞い、こんがらがった私の気持ちに落とし所を差し出して欲しかった。それがワガママだと分かっていてもこんなに私を怒らせ傷つけたんだからそれぐらいしてくれたっていいだろうと。
しかしそんな私の気持ちとは裏腹に
「何度も同じ事繰り返してこんなに君を傷つけ怒らせたのに今後改善できるなんて言えないまま自分から許しを乞う立場でもない」
と言うのが大まかな彼の言い分だった。
え???
じゃあどうするの???
予想外の冷や水。
あんなにグツグツいってたマグマは一気に鎮火した。
色々思うところはあったが彼の言い分にも彼なりの正当性はあってそれはもうごもっともでだからこそどうしようもなかった
その後、じゃああなた変われないし私も今は落とし所見つけられないなら今後どうするのかを話し合うことになったのだけれど私はその間中ずっとヘラヘラしていた。赤ちゃんが高い高いで笑うのはおかしいからじゃなく恐怖を紛らわす為というが、あの類のヘラヘラだった。さっきまであんなにドスきいて偉そうに喋ってた相手が急にトーンを変えてヘラヘラしてたら怖いだろうな、ごめんねと思いながらヘラヘラしていた。
結局その後結論は出ず保留のまま話し合いは終わり私は高熱にも関わらずヤケでタバコを吸い午前2時に1人トイレで吐いては半泣きになるという愚行に至る。
38.2分。少しぼーっとした頭でなんでこんな事になったのか考えた。実は少し前にも今までになかったような激しいケンカをして仲直りしたばかりだった。今まで小競り合いはあれどお互い尊重し合って思いやりわりかし穏やかにやってきていたはずだった。
思えば彼は去年末、私は今年の初めにお互いの親に挨拶をしていた。
今までなんとなく話してた結婚やその先の将来の事がグッと現実的になり重みを増し、簡単には別れちゃいけない責任というかずっと寄り添う事が前提の2人になった。
これが落とし穴だったのかもしれない。
ナプキンとクレンジングと私〜後半〜
まずはこちらから
ナプキンとクレンジングと私〜前半〜
[元カノのナプキンとクレンジング]
突如墜落したド級の隕石。
一緒にして荒野と化したお花畑、身体中を駆け巡る警告音、叩き起こされた理性。
どうなるどうなる後半戦!?
長くなりますが最後までよろしくお付き合い下さい!スタートです!!
(•••え?ちょっと待って今なんて?)
(あれ?別れたの去年の中頃って聞いてたけどあれ勘違い?)
(何の為に片付けてたんだっけ?それ私に言う意味は?)
花畑など見る影もない地肌剥き出しの荒野に緊急招集された理性達が早々に脳内会議を始めるなか
私「いや真っ先に捨てる奴でしょそれwww」
電話口の私はヘラヘラしていた。
情報量が多すぎる、処理できない、追いつかない。
受け止めきれない現実を前にした時、人は現実を否定する。何かの冗談だと思いたかった。
が、
彼「え?なんで?」
こっちのセリフなんですけどー!!!!!!理由を聞きたい事がわんさかあるのはこっちの方なんですけどー!!!!!
絶たれる希望。
(え、やだやだ、こわい)
(なんでって何が?)
(逆に!なんで?捨てない!?)
まさかの返しにパニックに陥る脳内。
私「、、、え?◯◯君使うの?ナプキン?」
思わずこぼれる愚問。
彼「使わないでしょwwお家来た時つかうでしょ?メイクとか落とさない?」
でーすーよーね!!!!!!
使うって言われてもびっくりだけどねー!
でも使えって言われるのもびっくりだよー!!!
自分でも何を言ってるかよく分からない。泣きたい。
私「使わないよww」
彼「え?なんで?」
(だから何でって、、何?)
(ワザと?ワザとなの?)
(え?確か同じ歳だったよね?)
(バカなの?この人バカなの?)
聞けば聞くほど分からない。
今喋ってるのはお互い日本語ですよね??と確認したくなるレベルで分からない。
ざわつく理性、荒れる会議...
カオス。脳内も現実もカオス。
私「イヤイヤw無理だよw使えないでしょ!元カノのだよね?使えないし使いたくない!無理無理無理!!」
彼「???なんで?だって物に罪はないじゃん」
心底キョトン顔してる彼が目に浮かぶ。。。
(解散!!!!!)
理性が一斉に匙を投げる。
物には罪はない、から使える、丁度良く使う人がいる、から捨てない。
理屈は分かる。私だって元彼から貰ったアクセサリーを同じ理屈で使うタイプ、理屈は分かるが!そうじゃない。
そこから?そこからなの?
理解は深まるが溝も深まる。
私「そうだけど。。じゃあそれはもう捨てないなら他の女の人に使って貰えば?笑 私は使えないし私がお家来る時は隠してくれてればいいからw」
もはや投げやり、折れかかる心。
彼「他の女にってなにそれ?それじゃあ話違ってくるでしょ?」
。。。。。♡!?
不覚にもキュンとした心にビンタをかまし
匙を投げて放心していた理性が働き始める
(そこは!そこは分かるのか!!!)
(そこは分かるのに何故通じない?)
(原因は何だ!どこでズレている?)
私「じゃあ、例えばだよ?もし◯◯君が私の家に来て元カレのパジャマ出されたら着れる?」
出た!立場を入れ替えた例え話!こういうすれ違いの時の黄金パターン!伝家の宝刀!!!
ここへきてやっと本領発揮の理性。
彼「え?俺前に付き合ってた子の元カレのパンツ履いた事あるけど?」
私・彼「あははははははははwwww」
返す刀で1発K.O.!
からの本日2度目の解散!!!!
彼女の元彼のパンツ履ける男にこの感覚が通じるわけがない。すれ違いなんかじゃない、そもそも道が違うのだ。
私が彼の感覚を分からないの同様、彼もずっと私が何を言ってるのか分からなかったのだ。
そういう感覚の部分を理性でこねくりまわした理屈で分かって貰おうなんて到底無理な話だった。
すれ違いどころか道が違う
こういう時、早めに "合わない"と見切るのが賢い女なのだろうか。。。
しかし、何を隠そう私も以前別れる前に元彼と計画してた旅行を当時既に新しい彼がいたにも関わらず"飛行機の便もホテルも別だし顔合わせる事もないからいいじゃん!"といいう理由で決行し怒られ"え?だってチケット払い戻しきかないし勿体なくない?"と見事にキョトン顔を決め更に怒られた女である。
私も私で国道走ってるタイプではないのだ。
ひとまず私は目標を変えた。
私「わかったw言いたい事は本当にもうわかったwってゆーかやっとわかったwでも私も使えない、それは譲れない。だから"誰かにあげよう!!"そうすれば捨てずに済むし私はスッキリする。折衷案でいこう!!」
道が違うなら交差点を作ってしまえばいい。
(あげるってなんだ、もらう女いるのか)
(折衷って言ってるけど彼の意見は聞いてないからゴリ押し)
解散した理性が最もな野次を飛ばしていたが、私は腰が抜けるほどのバカであり交渉は時に勢いも大事なのである。とにかく私は彼の家から元カノのナプキンとクレンジングが消えてさえくれればそれでいいのである。
幸い(?)彼の務め先は女性トイレに生理用品備えていてもおかしくないような所だった為<備品にする>という事で双方合意し今回の元カノ置き土産騒動はnot国道系男女(なんだそれ)っぽい決着でひとまず幕を降ろした。
後日、この話を女友達に喋っていた私は
「ん、めっちゃびっくりしたけど、でもそれまでなんで連発だった彼が私が"私にも私の価値観はあるからそこはどうしても譲れない"って言ったら、そこからは落とし所探す方にすぐシフトチェンジしてくれたからなんか大丈夫だと思った。好感度上がった」
と締めくくり長年の友は無言のまま笑顔で頷いていた。
ナプキンとクレンジングと私〜前半〜
そんな
こんな
で片思い街道咲き乱れ中の私です、皆様こんにちは。
アプローチするはずが
[あの手この手で自爆]
みたいなもはやアピールなのか自決テロなのかなんだかよく分からない事ばかりの繰り返しな今回の片思い街道。
そんな日々の中、先日片思い中の彼(以下"彼"略)が「◯◯(私)呼ぶって部屋片付けてるけど全然片付かない」と、電話中にポロっとこぼした。
朝方まで仕事をし満身創痍でボロ雑巾みたいになってた所にかかってきた電話だったので着信画面を見た瞬間に脳内花畑と化してしまっていたピヨピヨの頭にこの発言、お花畑には蝶まで舞って、もはや理性は0になる。
余談ですが「お家に行きたい♪」と言いだしたのは私である。その場限りの関係は肌に合わないと言いながら付き合ってもいない男の家へ自ら行きたいと言い出す女。コイツ、ヤれる。と思われても仕方のない発言、我ながら腰が砕けるほどのバカである。 お家に••• ぐらいまで口に出した所で(あーーっ!!!)と理性の叫び声が聞こえたけれどもう遅い。思考と言動は必ずしも一致しないし残念ながら私の理性の口癖は(何やってるの?私。。。)である。
話を戻して本題へ、
そんな彼の発言に脳内花畑ピヨピヨ頭の私は
あの時の「お家汚いから片付けてからね」は、やんわりな拒絶じゃなかったのね♡
少ないお休みの貴重な時間を掃除に使ってくれたの!?私を呼ぶために!?♡♡♡
と、完全な舞い上がりモード。
「いるものと要らない物とかって以外と決められなかったりで迷ってなかなか進まないんだよね〜♪わかる〜♪うふふ〜♪」
冷静ぶろうとしてみるもどうしても語尾が伸び、女友達には絶対に聞かれたくないふにゃんふにゃんの甘々声。
「だから、お家に呼べるのはもう少し先かな、、ごめんね」
はい、好きー!もう大好きー!全然オッケー!何でもオッケー!っていうか好きー!!(@#/&_)遠くの遠くで理性が何かボソボソ言ってるような気もするが思考回路はとっくにショート、今や完全にメルトダウン。聞こえるわけがない。
「うふふ、大丈夫だよ、お掃除ありがとう♪ゴキブリいなくて他の女の下着落ちてないならなんでもいいかな♡笑」
心の声を聞かれまいとするも後半ダダ漏れである。心の声どころか女の業剥き出しでお届けする有様。浮かれるアラサー女に怖いものはない。が、浮かれてるアラサー女ほど怖いものもない。
彼「落ちてないよそんなの(笑)」
おちてないんだぁ〜♡
もはや痛々しを超えて清々しいレベルである。31歳にもなってAM5時にここまで浮かれられるなら天晴れだと言ってあげたくなる。
が、しかし!!!!!
浮かれもつかの間
次の瞬間
彼「あ!でも前の彼女が置いてったナプキンとクレンジングならあるよ!」
他の女の下着など遥かに上回る超弩級の隕石墜落。
一瞬にして荒野になる花畑、大音量で鳴り響くコーション、緊急時特別理性委員会招集令!!どうなる私の恋心!
後半へ続く。
と、でも思ってなきゃやってられない。
人生いろいろ 男もいろいろ
女だっていろいろ 咲き乱れるの
有名な歌詞のワンフレーズ。
満32歳、本厄、厄女。
新成人とは干支が一緒らしい。
目眩がした。
20歳の私は32歳にもなって独身な事もまさか安室ちゃんが引退するともよもや自分が夜道でAVの勧誘にあう将来なんて想像もしていなかった。(もちろん断った)
人生いろいろとはよく言ったものである。
そして32歳(満)は悟る。
これからも いろいろ は起こる。。
好む好まないに関わらず人生はいろいろやってくるのだ。抗えない。
20歳の頃なら
「そんなもの!自分の力でどうにか出来る!!」
と意気揚々と言えただろう。
それで、いい。それこそ若さの特権である。
ただ32歳(満)は抗えない。そんな気力も体力もない。人生のいろいろを受け入れ生き抜く事だけで精一杯だ。だって思ってるよりいろいろが多すぎる。
仕事も恋愛も友人関係も最近じゃ肉体の衰えも親の老化も何から何までいろいろが過ぎる。
女子会は恋バナより保険と税金の話が増えた。
男友達は頭皮の心配をよくしている。
なんなんだよ。
まさに
薔薇もコスモスたちも散っておしまいよ!!!
と叫んで投げ出したくなる事この上ない。
人生は思ってたよりハードモードだ。
けれど、そんな時にフト嬉しいいろいろもやってくる。思いがけないところからプレゼントのように抱えていた葛藤を吹き飛ばす一瞬がやってくる。
好きな人に好きになってもらえたり
仕事で褒めてもらったり
自分が大切に思ってる事に共感を貰えたり
些細な事である。
もしかしたら20歳の希望に満ち溢れた前途明るい若者達には大それた事ではない小さな小さな事かもしれない。
けれど、否が応にも訪れるいろいろの中で自分の心を枯らさずにいる事は思いのほか難しく辛く孤独。残念なお知らせですが32歳(満)になっても訳もなく心許なくて泣く夜はくるのである。残念なお知らせですが。
そんな中で肯定や共感を貰える、それはかけがえなくそして明日を投げ出さずにいられる力になる。
••••ずるいじゃないか。
また明日も頑張りたくなっちゃうじゃないか。
踊らされている。
完全にいいように踊らされている。
今日の嬉しさがずっと続くと思えるほどピュアでも真っ直ぐでもいられない。明日は悲しみのどん底に突き落とされるかもしれない、人生いろいろだ。そんな事はわかっている。
でも、
こうなりゃ徹底的に咲き乱れてやろうじゃないか!!!!!
そこら辺の図々しさを持てるのはババアの特権だ。
••••咲き乱れた先に何が待っているのかは、それはまた後のお楽しみである。(笑)
クリスマスの夜に
あぁ、困った、好きになってしまう。。。
12月25日、救世主キリストがこの世に産まれた日、子供達はサンタクロースのプレゼントに喜び恋人達は一緒に迎える朝にハニカミ、31歳の私は頭をかかえて1人うずくまる。
起きても枕元にプレゼントがないことは既に知っていた13歳、それでも私の明日は希望でいっぱいだった。
制服のスカート丈1センチにこだわって色付きのグロスを塗るだけで冒険で大好きな誰かを想う時世界はいつもピンク色だった。
到底手の届かない憧れの先輩の姿を遠くの廊下から目で追うしかできなかったあの時も
友達関係が壊れるのが怖くて気持ちを言い出せないと悩んだあの時も
体育祭の日、校舎裏で友達にひやかしと言う名の励ましを受けながら告白したあの時も
いつだって恋は幸せをもたらしてくれる物だと信じて疑わず シンデレラよろしく"そして2人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし"って終わる物語りがどこかに用意されてるんだと思ってた。
恋愛のどこかにはゴール地点が設置されていて、そこにたどり着けば幸せに成れると思っててそこは果てしなく見渡す限りずーっとピンク色のキラキラで埋め尽くされてるんだと漠然と思ってた。
恋をすることの先にはいつだって希望があった。
雑巾掛けなんてしてなくても手はガサガサになるし、魔法をかけてあげましょうなんて言ってくるおばさんいたら全力で逃げた方がいいし12時過ぎてとけるのは厚化粧した顔面で王子様は靴片っぽ脱げたまま帰る女に恋はしない。現実はおとぎ話みたく上手くはいってくれない。
ドラマチックに結ばれてもそして2人はめでたさない。終わりじゃない、そこが物語りの始まりである。
つーか、そもそも自分の恋に国費使って国中女を探させる王子ってどうなん?
で、なんでシンデレラ断る選択肢考えてないん?出会って2回目でティファニーのネックレス持って告白してくる男ぐらい空気読めてなくない?
3年以内に
あなたの!そういう自分本位な所が耐えられないの!!もっと!私の立場に立って気持ちを考えてよ!!自分だけが正解じゃないのよ!!!
ってケンカするやーつ。絶対やる。
間違いなくやる。
そーゆのなるから!そーゆー価値観の相違っていうの?そーゆーのがのちのち大きなズレをうんでひずみになって大炎上だから、うん、そう言うのとかあぁ言うのとかお金とか身体とか本気とか色々確認しとかなきゃさ、なんか、さ、あの、あれ、、、
って始まる前に恋を終わらせるこじらせ章。
石橋を割れるまで叩いて「ほらやっぱり渡らなくてよかった」って、めんどくさい。
こんなんじゃ一生渡れないとはたと気付き一歩踏み出してみたところで
同棲?結婚?子供?親?
勇気を出して素敵な未来へ続く橋の向こう岸にいったつもりが見えない将来が漠然と広がり、戻れない恐怖と選べない不安と追い立てられるプレッシャーに潰される重すぎ考えすぎ章。めんどくさい。
じゃあもう本気とかやめてさ、気持ちとか心とか信頼とかそういう難しいのやめてさ、ってその場が楽しければいいじゃんの章。、、、そういうのが肌に合う人もいるのかもしれない、でも満たすつもりがどんどん乾いていく事を私はもう知っている。ただでさえ水分不足で保湿が手放せない歳なのでこれ以上の乾燥はご遠慮願いたい、ババアの乾燥はシワのもと、乾燥は怖い。この章はスキップ。めんどくさい。
終わらない。。。。
おーわーらーなーいー!!!!!!!
あれから13年、ピンク色のゴール地点は何処!?
イケメンがいい!お金ももっててケチじゃなくて仕事もしっかりしてて高身長で、ドキドキできなきゃ無理。未だ王子様を探し続けるあの子も終わってない。
バツイチ子持ちを引き受けてけくれた素敵な彼と結婚してゴールに見えたあの子も結婚生活数年、浮気事件を乗り越えたかと思えば旦那まさかの教育費使い込みで夫婦関係破綻?どうなるどうなるなあの子もまだ終わってない。
同棲も早数年、「男って言うかそういうのじゃなくてもはや犬みたい。でも安心するよ♪」熟年夫婦みたいな事言うあの子、形はどうあれピンク色がずーっと続くゴール地点かと思いきや「結婚を考えると悩む、けど結婚しないのもそれなりに悩む」らしいのでやっぱりまだまだ終われない。
ページをめくれどめくれど、
あいつもそいつもどいつもこいつも終われない。。。。
"そして2人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ"
のめでたしめでたし(終)は!?
何かしらある、どんなに平和そうに見えてもみんな、みーーーーんな何かしらある。いつまでも幸せに暮らせるハッピリーエバーアフターエンドはどこよ!?!?
ない。
知ってた。
薄々勘付いてた。
いつまでも永遠に続く続く幸せなんてない。
ゴールなんて用意されていない。
見渡す限りピンク色のキラキラゴール地点どころかむしろ9割灰色の砂利道or崖。
失恋はつらい。
いくつになっても何回経験しても鮮度よくつらい。マジ卍 とか思わず急に言いたくなる。
そんなリスクを背負ってなおそれでもなお恋をするのが楽しいと思えたのは好きな人と両思いになったら幸せが続くと思えたから、希望があったから。
が、しかし、現実には永遠に続く幸せなんてない。どんな状況にいても相手が誰でも他人同士が寄り添ってい続ける為にはなにかしらなんかある(らしい)。永遠に次の章へ続く。めんどくさい通り越して勘弁して欲しい。
こうなってくるともう恋をするのはただただリスクの高い賭けなだけ。
ただでさえババアは傷の治りが遅いっていうのに、それなのに、、
スマホが鳴るたび飛びついて
アプリの通知でプチ切れる
嫌だ、めんどくさいのも傷つくのもごめんだ、嫌だ嫌だと言いながら自ら早くもピンクのキラキラならぬ灰色の砂利道に片足突っ込んでる
あぁ、困った、好きだなぁ。。。
クリスマスの夜、31歳の私は恋に落ちて頭を抱える。
売るのは罪にならないってはじめて知った
オレンジの灯りの中、大人の掟をリピート再生。
毎週毎週カルテットに殺されている。
高橋一生を見てただバカみたいにニヤニヤ出来るドラマだと思っていたのに。。。
ゆるやかに優しく残酷な程に冷たく予測や期待をぐしゃっと踏み潰してにこやかに微笑みかけてくる。真綿でするどく首切りにかかってくるんだもん。最高。
あと高橋一生はずっとノーパンでいいからウルトラソウルのパンツを売りに出して欲しい。3万までなら出せる。
ありえないようなスリリングな事が目まぐるしく起こるなか、もはや定番となっているダイニングテーブルでの食事シーン。
それぞれがそれぞれの思惑を抱えていたり
誰かの傷をなぐさめていたり
壊れそうなもの既にめちゃくちゃに壊れてしまったものを見て見ぬふりして取り繕ろっていたり
見えないものをここに在るんだと確認するように
圧倒的な日常に色んなものを溶かして不可逆を受け入れる。
【温かいごはんをみんなで食べる】
【同じシャンプーを使って頭から同じ香りがする】
そうゆう些細な事
些細な事だけれど泣こうがわめこうが例え人を殺しかけてしまってもただ無慈悲に流れていく時間の中にある【いつもの光景】はいわばセーブポイントなんだと思う。
とりあえずそこまでいけば、そこにいる間は、
いつも通り
がそこにある。
ドラマほどスリリングに目まぐるしく何かが起こるわけではないけれど、生きてればそれなりに
酔ってもないのに家の中で盛大に転んだとか
10年以上ロングだった髪をばっさりショートに切ったとか
そしたらロングの方が好きって言われたとか
短期間で告別式が2回あったとか
大なり小なりあるわけで
そこで抱えてしまった、立ち止まりたくなってしまった時に【日常】というセーブポイントがあれば、願わくはそれが"自分以外の誰かがいる温かい光景"であれば、人は何となく孤独を和らげて生きていけるんじゃないだろうか。
私の日常はといえばここ数ヵ月"オレンジの灯りの下"で成り立っている。
お洒落ぶってるわけではない、蛍光灯が切れただけ。
ワンルームの狭い部屋なのに無駄に天井が高い。そのせいで蛍光灯が変えられない。
さっさと脚立を買ってきたらいいだけの話なんだけど、、、
なんだかゾッとする。
このまま一人で何でもできるようになってしまってどうするんだろうかと。
一人で重い脚立買いに行くより他に身につけなきゃいけない術があるんじゃないのかと。
あと単純に持てないし絶対転ぶし。
そんなわけでほっといたら間接照明生活。
高い天井にもめげず脚立抱えて一人で蛍光灯を変えられるようになることと
素直に誰かにお願いできるようになることと
どっちが"大人の掟"なんだろう。。。
白黒なんてついなくたっていい、誰かがいる日常を、温かいごはんや同じシャンプーとまでいかなくたって、おはようとおやすみが言えたりいちいち確認しなくたって唐揚げのレモンの好みがわかる、そんな誰かとの日常。
あのドラマを見たから憧れるのか
共にしたい誰かがいるから欲してしまうのか…
ドラマを見ながら あの人は今何してるのかな とフト顔が浮かんだけれどLINEの画面開いて結局閉じた。
他人のパンツに三万出せても白黒ついてなきゃ他愛ないLINEひとつ送れない。大人ってなんだろう。。orz
とりあえず来週までオレンジの蛍光灯が切れないことを祈りつつ、戸籍の買い方でも調べてみよう。
甘い誘惑
甘ったるい香水の香りがまとわりつく
気がつけば髪を耳にかけたりかきあげたり
切ったばかりで落ち着かないのか触れる度に広がる甘い香りが恋しいのか。
香水をつけてる男はずるい。
私論。
一人ベッドに横になる。
無造作にタバコを口にくわえ片手で火をつける姿がなんだか様になっていた事をふと思い出した。
脱ぎ捨てたニットから
触れられた髪から
私の身体から
あの人の香りがする。
側にいない男をベッドで思い出すなんて
まるで恋をしているみたいだ。
うっかり好きになったらどうしてくれる。
香水をつけてる男はずるい。
もう少し浸っていたい誘惑を断ち切ってシャワーを浴びた。
やましい事なんてしていないのに
なんだか後ろめたいような気持ちになるのはなぜだろう。
いつもの香水をワンプッシュ多めにつけた。